テンカラ釣行レポート

2018年7月28日檜枝岐村七入釣行

台風12号が来ていましたが

今シーズンは年券を買って張り切っておりましたが、5・6月の釣行は惨敗でした。今回は台風12号が異例のコースで関東に接近し、テレビでは十分警戒するよう報道されておりましたが、月に1回の唯一の連休をずらすことは不可能。天気予報やら雨雲レーダーとにらめっこし、大丈夫かどうか現地のサトーさんに連絡を取ると、「ここは関東じゃないよ」と意味不明な返事が返ってきた。

雨雲レーダーの予報を見ても、関東の山で雨雲がせき止められ、福島県側までそれほど流れこまないようなので、釣行計画は決行することに。

今回はボスは研修を外せなくて欠席。部活を引退して週末フリーになった息子のコースケを連れて、スージーと3人で檜枝岐へと行くことになりました。

2週間前にボスが釣った泣き尺イワナ
2週間前にボスが釣った泣き尺イワナ

今回欠席のボス、7月の初めに連休を使って単独七入へとやってきて、いつものお気に入りポイントでいい思いをしたようだ。

先シーズンからフライにのめり込んでいるスージーも、ボスが良い型を釣ったのを知り、いてもたってもいられずに先週も檜枝岐へとやって来たようだが、ひどい渇水&謎の右腕痛で連敗だったようだ。今回の釣行に関しても、台風の影響もそうだが、それより何より水量の事を気にしている。

「水量が少なくて、釣れないよ」とサトーさんからは聞いていたが、それをスージーに話せば間違いなく「今回は行くのやめておきます」という言葉が返ってくるのは明白。スージーには「雨もそんなに強く降らないみたいだから、土曜日午後あたりはいいかもよ。」とラインでメッセージを送り、コースケと二人で買い出しを済ませ、檜枝岐へと向かった。

夜明け前に七入に到着したが、まだ月明かりが雲の切れ目から見え隠れしており、雨は降っていない。とりあえずテントを張り、一息ついたところでスマホを見ると、スージーからの「やっぱりやめておきます」とメッセージが入っていた。

二人なので管理棟へ

朝7時、テントから出ると雨がポツポツと降り出していた。

このままキャンプで通すか管理棟に退避するか?とりあえず、管理棟のサトーさんの所へ天気の見通しを聞きに行ってみることに。

「山を越えているからそんなにひどくは降らないだろう」とサトーさんは言っているが、雨の撤収は帰ってからの片づけも面倒だ。管理棟の空きを聞くと、サトーさん部屋を空けてくれるとの事。お言葉に甘え、まだ雨に当たっていないテントを撤収し、管理棟へと移動することにしました。

管理棟のテラスで朝食
管理棟のテラスで朝食

部屋に荷物を置いて、まずは腹ごしらえ。小雨はパラついていますが、管理棟前のテラス席でカップ麺をすすったら、釣りの支度を整えいざ出陣。サトーさん曰く、「ここ2週間、全く雨が降ってないから釣れないよ~」だそうです。

朝一はボスが7月初めに良い思いをした、ボスお気に入りの沢へ入ってみる。林道の車止めまで行き、本流を渡るが、水量がいつもの3分の2位と、やはり超渇水。七入に通い始めてはや20余年、ここまで水が少ないのは初めてです。

ボスお気に入りの沢の水況は、それほどひどくはなく、若干渇水気味程度。しかし、イワナの出は思いっきり渋い。ブッシュを気にしなくて良いポイントをコースケにやらせてみるが、残念ながらコースケ”ノーフィッシュ”・・・

ボスお気に入りの沢は、唐揚げサイズ1匹で終了。

超渇水の実川本流は・・・

管理棟まで戻って、時計を見るとまだ10時。活動開始時間が早かったので、まだお昼まで時間があるので、どうしようか思案していると、サトーさん「A沢はこのところ人入ってないから良いかもよ、行ってみたら?」と言ってくれたが、この時間からだと、ちとキツイのでA沢は午後に入ることにし、サトーさんが「全然釣れない」と言っていた本流を探ってみることにする。

霧雨の降る中、国道を渡って七入駐車場へ降りて行くと、車が2台、河原に釣り師が一人放流ポイントあたりに陣取っている。

少し距離をおいて、七入橋下流から入り、釣り開始。まずは魚影の確認の為、竿を振るとすぐに沈んだエルクヘアめがけてイワナが反転。放流物の20cmちょっとのイワナが早速ヒットしました。

イワナのやる気も少しはあるようなので、テンカラ竿をコースケにバトンタッチ。実川本流はブッシュもあまり気にならないので、テンカラ初心者にはうってつけの練習場所です。

とは言え、コースケはまともに毛鉤を飛ばせないので、後ろについて、竿の振り方・ポイント・流している際のラインの処理を手取り足取りレクチャーしながら釣り上がります。去年までは、打ち込んだ毛鉤を目で追えてなく、私が竿に手を添えて合わせていたのですが、今回は流れる毛鉤をしっかり目で追い、魚が出たのを見て自分で合わせる事が出来ました。

残念ながら毛鉤はお腹に刺さったスレ掛かりでしたが、毛鉤に出た魚を合わせて釣る楽しみを味わってしまったコースケ。きっと、テンカラ釣りの虜になるでしょう。

七入橋をくぐり、七入沢出合から一段上がったポイントは、先月来た時もイワナが数匹、流れの底に定位していたポイントです。今回も同じ場所にイワナが定位しています。

コースケに狙わせてみますが、底の流れに定位しているイワナは相も変わらず水面を流れる毛鉤には全く関心を示しません。一か月もの間、釣り人の手に掛からなかったのですから、相当の強者イワナです。

テンカラ竿をバトンタッチし、毛鉤を逆さ毛鉤に変えて粘る事しばし・・・定位しているイワナが一匹、深めに流した逆さ毛鉤を追ってきました!毛鉤のところで反転したところで合わせを入れると、イワナの手応え。スレッカラシのイワナを1匹ゲットすることが出来ました。

管理棟の横までの間、毛鉤に反応する何匹ものイワナを確認しましたが、橋の下からここまでで4匹の放流イワナをコースケと二人でゲット。このポイントは夕方また攻めることにし、護岸の階段を上がって管理棟へ戻って昼食にすることに。

スージーへ偽情報を送信

管理棟に戻ってひと息ついていると、毎度お馴染み七入常連のOさんが車に乗って釣りから戻ってきました。

サトーさんに「はいこれお土産!」と魚籠のフタを開けて、ボールに中身を空けるとまた車に乗りこみ、どこかへ消えていきました。

七入の常連O氏が釣って来たイワナと山女魚
七入の常連Oさんが釣って来たイワナと山女魚

ボールに入れられた魚を見ると、40cmの岩魚を筆頭に尺山女魚が1匹とその他大勢。

今日ドタキャンをしたスージーに、来なかったことを後悔させようと、自分の魚籠を魚の脇に置いて写真を一枚。ラインで「ウハウハ~、今シーズンの鬱憤を晴らせました♪」とメッセージを送信。すると、すぐさま「スゴイ!何匹釣ったんですか?」とメッセージが返ってきた。

スージーの得意技”人の釣果を自分の釣果に見せかける”を使わせてもらいました♪

メジロアブの猛攻

昼食はソーメンで腹を満たし、いつものメンバーとならそのまま飲んだくれモードに突入するのだが、今回はコースケと二人。キャンプなら、何かと遊べる事があるのだが、このまま飲んだくれモードになるわけにもいかず、サトーさんおすすめのA沢へと行ってみることにした。

コースケ、テンカラ竿を振る2
一生懸命2匹目を狙うコースケだが

沢に入ったとたん、日当たりの良い場所ではメジロアブの猛攻を受ける。あれ?ここってメジロアブこんなにいたっけ???

かれこれ20年は七入に通っているが、メジロアブはたまにいたような気はするが、こんなにたかられるのは初めての事。これも暑さが影響しているのか?

木陰に入るとうるさかったアブも何処かへ姿を消してくれたが、いつも人の気配を察知して走るイワナの姿も少ない。

イワナの反応が出てくるまでは私が竿を振ってみる事にして先に進むが、反応が渋い。毛鉤に出てきたと思っても、警戒してなのか毛鉤を目の前にして、静止して様子を見ているといった感じで毛鉤を咥えてくれない。イワナが毛鉤に反応しても、みんなそんな出方ばかりで、ストレスが溜まってきてしまう。

また、ヤブ沢でのテンカラ釣りは、ブッシュとの闘いでもある。テンカラ初心者のコースケでは、狙えるポイントも限られてしまうが、午前中に自分で釣ったのが楽しかったのか、この渋さでもあきらめずにテンカラ竿を振っている。

A沢の核心部まで進むが、下流で2匹釣れたきり・・・。ここでタイムアウト。

沢づたいに下るが、日頃の運動不足で足腰ヘロヘロ。管理棟に戻って、本流を攻める体力もなく、明日の朝のお楽しみにすることに。

七入のエキスパート達との夕餉

管理棟のドラム缶囲炉裏で釣ったイワナを焼き枯らす
管理棟のドラム缶囲炉裏で釣ったイワナを焼き枯らす

残念ながら、本日の釣果は6匹。管理棟のドラム缶囲炉裏をお借りして、お土産用に焼き枯らす事にする。

今日は3人でキャンプの予定だったので、網焼き用の食材をたんまり買い込んできたのだが、サトーさんに「晩飯の食材は揃っているので、これ以上はいらないよ」と言われたが、何も出さないのも悪いので、先月採って塩漬けにしておいたフキのキンピラだけ一品出すことに。

午前中のうちに塩抜きしておいたフキを、鷹の爪を入れたゴマ油で炒め醤油とミリンで味付けして完成。夕食の準備をしていると、常連メンバーの面々が次々と帰ってきた。

魚籠を覗き込むとヒレピンのイワナがぎっしり。ボールに魚籠の魚をあけ、手際よくさばいて串に刺し、ドラム缶囲炉裏はぎっしり埋まってしまいました。

夕食を食べて一杯やりながら、常連メンバーの面々と釣り談義。七入歴の長い常連さんは何と半世紀もの間、七入に通い詰めているようで、大きなイワナの潜むエゴがどこにあるのかを熟知しており、魚が掛からなければ仕掛けをダメにする覚悟で、そのエゴの奥までエサを送りこんで大物を仕留めているそうだ。

釣り場も檜枝岐村内ばかりでなく、ここをベースにして只見町の方まで足を運んでいるそうだ。常連さん達は、今回もかなり遠方まで遠征してヒレピン岩魚を仕留めてきているようです。

そういえば、私もここ数年七入界隈ではめっきりヒレピン岩魚に出会う事が少なくなっている事を実感している。魚をたくさん釣る事にはあまり執着していないので、キャンプ半分釣り半分で七入を愉しんでいるので、あまり不満はないのだが、やはりここ数年はキャンプ場周りに釣り人が多くなったのは事実。支沢に釣り人が沢山おしかけていれば、天然物の魚影が薄くなるのは当たり前の事。

檜枝岐漁協さんは熱心に成魚放流を行っているので、通い詰めていない人には本流で釣りをするのがおすすめです。

常連メンバーの面々との釣り談義も盛り上がってきたが、歩き疲れて睡魔に襲われ、8時過ぎには一足早くおいとまし、久々の布団で爆睡。明日の朝に備えたが、朝起きると実川本流は昨晩降った強い雨で大増水・・・釣りを諦め、コースケと二人早々に七入を後にした。

今回の釣果

午前・午後合わせて
状況:2週間雨が全く降らず超渇水
釣果:本流キャンプ場近辺>    放流岩魚 20cm×4匹
   A沢       >    岩魚 20cm×2匹
使用毛鉤: エルクヘアカディス#17 逆さ毛鉤#12 他

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