テンカラ道具
テンカラライン
2021年3月ページ内容を一新しました。
テンカラで使っているラインの紹介です。
テンカラ釣りを始めてはや四半世紀が経とうとしています。テンカラ釣りを始めたばかりの頃(’90年代)は、市販で手に入った富士流テンカララインや、フライラインを3m程に切って作ったラインをしばらくは使用していました。
富士流テンカララインは細い糸の撚糸だったので、しなやかでしたが小沢の釣りではブッシュに仕掛けが引っ掛かった時などに、力ずくで引っ張って外したりすると、糸がグチャグチャになるという悲劇も度々。 また、試しに使ってみたフライラインも、ラインの重みで毛鉤が引かれてしまい、使い勝手がイマイチで使うことがほぼ無くなりました。
その後、「科学する毛鉤釣り」(石垣 尚男 著)を読んでレベルラインを知り、さっそく自作してみました。レベルラインとは、いわゆるただの単糸で、比重の重いフロロカーボンの糸を使います。フロロカーボンの糸として代表的なのはクレハの「シーガー」シリーズですが、私はシーガーエースを使用していました。
昔のテンカラ竿は、ある程度の重さがあるテーパーラインを使用するのが前提でしたので、キャスティングがしづらく、思ったところに毛鉤を飛ばすのに苦労していました。(腕も未熟だったせいもあるかも?) そのため、初めの頃はロングラインの時は6号位の太さも使っていましたが、竿を当時のレベルライン用の、ダイワSZテンカラFSを使い始めると、最終的には3号の太さで落ち着きました。
フロロのレベルラインは、キャスティングに慣れさえすれば、『安い』『簡単に作れる』『木の枝に引っ掛かってもヘッチャラ』『藪沢のクモの巣にも強い』とメリットが多く、10年以上愛用していました。 デメリットとしては、『視認性が悪い』のと、『使い始める時には巻きグセを取る』必要がある点でした。
40才を過ぎて、視力の衰えをひしひしと実感し始め、ナイロンより糸のテーパーライン自作に再度トライしました。今度はより糸の作り方の知識も得ていたので、上手くより糸をよることができるようになり、スローテーパーの黄色の自作ラインを使用しています。自作のテーパーラインは、愛用のSZテンカラとも相性も良く、見やすく良好でした。しかし、木の枝に引っ掛けた時は注意が必要です。ですのでブッシュの多い場所や、クモの巣が多い場所などはレベルラインを使用する事があります。
現在市販されているテンカラ竿は大半がレベルライン用?
20年近く愛用していた竿が折れ、補修しようにもパーツの入手が困難になったため、テンカラ竿をすべて入れ替える事にし、2020シーズン前に現行モデルの前のダイワのネオテンカラを4本入手。
あいにくのコロナ禍で、巣篭もりが続いたが、6月にやっと実釣に行って使ってみると、自作のテーパーラインがどうも思うように伸びてくれません。
LTはレベル&テーパーライン用に開発された竿のはずですが、自作のテーパーラインはフロロの単糸よりも軽量なのが原因なのか? ならばと、LLモデルに自作のテーパーラインを結んでみるが、やはりなんだかしっくりこない。
シーズン終了間際に手に入れた郡上テンカラ竿は、自作のレベルラインがきれいに伸びる。さらにレベルラインだともっと気持良くラインが伸びてくれる。
その後、シマノのパックテンカラと渓流テンカラを入手し、管釣りのポンドで試してみたが、シマノのモデルもやはりレベルライン専用に設計されている。レベルラインは気持ち良く伸びてくれるが、自作のテーパーラインだとイマイチのフィーリング。
自作のテーパーラインを気持ちよく振れるテンカラ竿は、もう自作するしかないのか…今シーズンの実釣で、もう少しテストしてみようと思います。
最近出てきた組糸のレベルライン
数年前に発売されたフジノのテンカラストレートラインを試しに購入してみました。購入したのは昨年発売されたばかりの、強風でも使いやすく太目に改良した、テンカラストレートラインパワフルの10m巻きです。ポリアリレート組糸という、漁業用の網などに使われている素材のようで、ちょっとゴワゴワしている感じのラインです。
今シーズンの釣行で、各竿・各ラインの相性をじっくり確認していきたいと思います。
各自作ラインの長所・短所
※各ラインに合ったテンカラ竿があった場合での話です
- フライライン
-
- キャスティングがしやすい
- 視認性が良い
- 竿が振れない場所でも、フライキャストの技が使える
- 重い
- 価格が高い
- より糸のテーパーライン
-
- 視認性が良い
- 軽い
- 価格が安い
- 制作に手間が掛かる
- 根がかり等を外す際、ラインを強く引くとぐじゃぐじゃになってしまい元に戻すのが一苦労
- フロロカーボンのレベルライン
-
- 軽い
- 価格が安い
- 制作が簡単。現場でも作れる
- ライントラブルが少ない
- 視認性が悪い(透明ラインの場合)
- 一度仕掛け巻きに巻くと、すぐに巻き癖が付く
- 組糸のレベルライン
-
- 軽い
- 制作が簡単。現場でも作れる
- ライントラブルが少ない
- 値段は高目だが、持ちは良い。