テンカラ道具
テンカラで使う毛鉤
現在使っているテンカラ毛鉤のレパートリー
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- 20年程前の定番毛鉤
テンカラを始めて四半世紀、巻いた毛鉤の数知れず。初めは奥只見で拾った毛鉤を使ってテンカラ釣りを初めました。その当時、売っている毛鉤はタイプも少なかったため、テンカラ釣りの書籍を買いあさり、載っている毛鉤をまねして作っては実際使ってどうだったのかを繰り返しました。同一パターンで、ハックルの色違い・胴の色違いなど色々試して現在の形となりました。
初期は、昔ながらの毛鉤を色・サイズを変えて色々巻きましたが、全体的にクリーム色に実績がありました。その後、雑誌・本を見てまねて作った毛鉤の中で、好釣果を得たクリーム胴にクジャクとグリズリーハックルを巻いたこの毛鉤が10年程前までは使用するテンカラ毛鉤のメインとして使っていました。ただ、この毛鉤はハックルを厚く巻きすぎると、キャスティング中回転してしまい、ハリスがねじれてしまうという欠点があります。 現在使っている毛鉤は、エルクヘアカディス・パラシュート・逆さ毛鉤・伝承毛鉤パターンの4種類。 以下のような毛鉤を、季節・状況に合わせて使い分けています。
パラシュート
- 現在使用しているパラシュートタイプ
昔大芦川に行った時の事ですが、毛鉤が無くなってしまい帰る支度をしていると、フライマンが話しかけてきて「毛鉤がなくなったからもう上がる」と話したら「これ使ってみる?」とCDCダンを何本かゆずってくれた。その毛鉤での釣果は記憶に残っていないが、それがきっかけになってフライのタイイング本を参考に毛鉤を巻き始めました。色々と巻いた記憶はありますが、現在でも巻いているのは上記の毛鉤パターンをのパラシュートタイプで、パラシュートにすることで毛鉤の回転が防げ、ピンクのインジケーターにより視認性が抜群で、かなりの好釣果を得ています。かれこれ20年前からの定番毛鉤となっています。 巻き方⇒グリズリーパラシュートの巻き方
使用フックとサイズ:TMC102Y #13~#19
エルクヘアカディス
- 現在使用しているエルクヘアカディス(?)
エルクヘアは、テンカラで初めて魚を釣った想い出深い毛鉤です。初めの頃は奥只見で拾った毛鉤を参考に巻いていました。最初は、#12,#14番を使っていましたが、徐々にサイズが小型化し、今では#17番サイズが標準となっています。サイズを小さくする過程で、ボディに巻くハックルにちょうど良い毛の長さの物がなく、代用の物を色々使って試しているうちにオーストリッチハールをボディに巻いたこのような形となりました。このパターンも20年前からの定番毛鉤で、エルクヘアは巻くのも簡単です。初期の頃は、ピンクのインジケーター無しのシンプルな物でしたが、エルクヘアは比較的急流の場所で使う事が多いので、つい最近までは視認性を高めるために、上からピンクのポリヤーンをかぶせた物を巻いていました。 今はポリヤーンが在庫切れになったため、ポリヤーン無しで巻いています。 巻き方⇒目立ちヘアカディスの巻き方
使用フックとサイズ:TMC102Y #13~#17
オリジナル伝承系毛鉤
- グリズリーハックルの伝承系毛鉤
初期の頃使用していたクリーム・クジャク胴とグリズリーハックルの毛鉤パターンを伝承系毛鉤の巻き方で巻いたものです。胴にクリーム色のフライライトを巻いて、その上からグリズリーのハックルを巻き、胴の部分のハックルを切ったものです。スレてエルクヘアにもパラシュートにも逆さ毛鉤にも反応しない時の”奥の手”的な毛鉤です。 巻き方⇒オリジナル伝承系毛鉤の巻き方
使用フックとサイズ:TMC101 #14~#16
逆さ毛鉤(ソフトハックル)
- 現在使用している逆さ毛鉤(?)
最後に逆さ毛鉤ですが、逆さ毛鉤とは言っても、ハックルは逆向きには巻いていません。これは初期の頃たくさん巻いた逆さ毛鉤タイプの中から生き残ってきたパターンです。頭を赤い糸で玉状に作り、ハックルは柔らかい羽根を使っています。初期の頃は、グリズリーの根元部分の柔らかい部分を使っていましたが、程良い長さのハックルが無くなってしまったため、現在はパートリッジ(うずら)の柔らかい羽根を使っています。この毛鉤は、主に初期のヤマメや管理釣り場で使用する毛鉤です。 巻き方⇒逆さ毛鉤の巻き方
使用フックとサイズ:TMC101 #12~#16
季節・状況による毛鉤の使い分け
テンカラ釣りを始めて最初の頃は解禁当初からテンカラ釣りに行っていましたが、最近は渓流解禁初期のテンカラ釣りは行かなくなりました。解禁初期は水温も低く、魚の活性も低いので毛鉤釣りには向いていません。 テンカラ釣りは藤の花が咲く頃からとどこかで聞いた事があります。大体GW前の4月下旬になると私のテンカラ釣りシーズンがスタートします。 毎月月末に行っていますが、4月は栃木県の大芦川でヤマメ釣り、5月は南会津の太平洋寄りの渓流に入って岩魚釣り、6月からは檜枝岐に行くのが例年のパターンです。各地域での季節ごとに使う毛鉤は次の通りです。
シーズン初期
- 逆さ毛鉤に出たヤマメ
4月の下旬には決まって栃木県の大芦川へと行きます。その年の陽気によって変わってきますが、大芦川のヤマメ釣りには逆さ毛鉤が定番毛鉤となっています。陽気が良いとパラシュートやエルクヘアカディスでも良い反応をする事もありますが、パイロット毛鉤としては逆さ毛鉤を使うようにしています。
雪代が治まる頃
- パラシュートを咥えたイワナ
雪国の釣り場は雪代が治まってから行きます。その年の雪の積雪量によって雪代が治まる時期が変わりますが、5月の終わりですと、太平洋側の積雪地域の渓流に入る事がほとんど。同じ渓流でもその年によって水量が変わりますので、パイロット毛鉤はパラシュートを使います。雪代が完全に落ち着いていればエルクヘアの方が反応が良い場合もありますし、水量が多ければ逆さ毛鉤を使う事もあります。
初夏の頃
- 2017新作のゼンマイ胴カディス
6月以降は、支流の藪沢では基本エルクヘアがパイロット毛鉤となりますが、本流で放流物のイワナをターゲットにした場合は、逆さ毛鉤を使う事が多いです。パラシュートやエルクヘアを流して、「ピシャッ」と出てなかなか掛からない場合は逆さ毛鉤や伝承毛鉤に変えると、しっかり咥える事が多いです。
真夏の渇水期
- エルクヘアに出たイワナ
8月のお盆休みを過ぎると、フライマンに攻めまくられたイワナはドライフライには全く見向きもしなくなるパターンが多くなります。魚影はあるのに水面上のエルクヘア・パラシュートに反応を示さない場合は水面下に逆さ毛鉤や伝承毛鉤を落とし込むと、岩陰から出て来てパクッと毛鉤をくわえてくれる事があります。
禁漁間近の頃
- 伝承毛鉤に出たイワナ
禁漁が近づく9月になると、岩魚は産卵期を間近にし、お腹に卵を抱えています。シーズン中釣り人の手を逃れてきたイワナは個体数も少なくなりますし、かなりスレてしまいます。いつものエルクヘアやパラシュートで反応がない場合は、逆さ毛鉤や伝承毛鉤で出たりします。パラシュートは#19番まで毛鉤ケースに入れてあるので、こういう時に極小パラシュートを流したりすると、予想外に良型の岩魚が出る事もあります。