テンカラ釣行レポート
– 2013/6/1 – 南会津釣行
クマに注意!
先日ニュースで『会津美里町でクマに襲われた』というのを聞いて、少しばかりビビっておりました。 何せ昨年の最終釣行では檜枝岐村の国道で、生まれて初めての小熊2頭に遭遇したばかり…
子供からボケットラジオを借り『クマ対策は万全!』?と、メンバーの来るのを待っておりました。 今回のメンバーもいつもの面々、K氏&スージー&ボス、そして私の4人ですが、K氏から前夜メールがあり『営業のノルマがどうにもならず、集合時間には到底無理なので、後追いの形でブラックフィット号で一人で行きますので宜しく~』とのメールが入っておりました。
集合時間直前に、スージーから『今、職場を出ました!』との連絡が! スージーが仕事でチョンボをやらかしたようで…9時過ぎにボスを乗せたローダウンジムニーが到着し、荷物を乗せ換え予定より30分遅れで出発。首都高をスムーズに抜け、遥か300kmの道程を経て今シーズン初の南会津の渓へ…
東北道を西那須野ICで降り、尾頭トンネル・山王トンネルを抜け南会津入り。電光掲示板の気温は7℃…結構冷えております! 途中にいつものヤマザキデイリーに、葉巻を仕入れに寄るが、だんだん種類が少なくなって来ているような…
ところで…
早朝5時過ぎ… テントのジッパーを開ける音で眠りから醒める。 ボスが起きたらしいが、今起きたら今日1日間違いなく体が持たないと思い、瞼を閉じる。 しばし寝袋の中でうつらうつらするが、ジジイの宿命?ちょっとばかり早いが6時半にテントから這い出す。 ところで、K氏は?
林道脇の広場には、車が3台。 山菜採りのピーク時には車で一杯になるのだが… 原発の影響だろうか?震災後は山菜採りの姿がまばらだ。そのうちの1台、黒のフィットの中を覗くと、爆睡するK氏の姿が… ボスとスージーとの間では、『道の駅たじま』で寝てるんじゃないか?とか、帰りの蕎麦屋にふと顔を出すんじゃないか?など、昨晩色々言われ放題言われておりましたが無事到着しておりました。
今日はやる気満々
この間ダラけ気味だった釣りも、今シーズン初の南会津の渓に来て父さんの『ヤル気スイッチ』が久々にスイッチオン! スージーを叩きおこし、爆睡中のK氏を乗せたブラックフィットを揺さぶり、強制起床。 朝食を食べていると、水戸ナンバーの釣り師が来たが私達が入るのを知って、諦めて戻って行った… 謙虚な方で、釣り場を譲って下さいました…ありがとうございました!
さて、準備を整え釣り場の場所割りを決める。 私の独断で、『スージーここから上!』『K氏はこの上流の橋の上から!』ということで、私とボスは二人の中間に入る事に…ニヤリ( ̄ー ̄) 私の本日のタックルは、ダイワSZテンカラFS 3.0に自作のテーパーライン3m、ハリスは0.6号1ヒロ、毛鉤はオリジナル伝承系毛鉤でスタート。 ボスは、購入してまだ実釣した事のないバンブーロッドに、エルクヘアの#16と、いつもの定番。
今日は場割りの区間が短いし、岩魚がどんな流れに入って居るのか解らないので、二人でじっくりポイントを総当たり… 釣り始めて1時間程が経過し、やっと私の毛鉤に岩魚が食いついた。 流れの早い瀬で、空合わせで食ってきた。右の写真の、ちょうど中央あたりでした。
本日の当たり毛鉤
しばらく行くと、落ち込みのヒラキに定位して居る岩魚の姿を発見! 毛鉤をエルクヘアの#15番に変え、定位してる流れの筋に落とすが…岩魚は無視! それじゃぁ、これはどうだ?と毛鉤をグリズリーパラシュートの#15番に変えて、筋に打ち込む。 岩魚はフワリと浮かび上がって、毛鉤を咥えた。
フライを変えたら、ボスにも早速岩魚がヒット。 25cm程の綺麗な岩魚でしたが、川原に落として砂まみれ…
入渓してここまで2時間。かなり魚影が濃くなってきた。 しかもこの先がこの渓の核心ポイント!今日は期待できそうだ。
このトロ瀬でも、悠々と泳ぐ岩魚が見えた。 筋に毛鉤を落として流すと、待ち構えてた岩魚が流れて来た毛鉤を、疑いも持たずに咥える… まだそれほど釣り師が入っていないのか、この辺りからはポイントごとに岩魚が毛鉤に出てきた。 ボスと二人で、入れ替わり毛鉤を流す。
今日初めてフィールドでおろしたというボスのバンブーロッド、ロッドの調子がパラボリック過ぎて 思ったポイントにフライを送り込めずにいたボスも、この頃にはロッドの調子に慣れてきたようです。
12時にテン場に集合の約束だったが、まだ最後の核心部にたどり着かない。 前回の釣行でスージーに待たされたからいいか。核心部をじっくりと探る。
ウルイ谷の滝壺の一つ下の淵で、良型の岩魚が水面に定位して居るのを発見!
微妙な流れの筋に定位しており、中々岩魚の鼻っ柱に毛鉤を送り込めないで試行錯誤を繰り返し、やっとその流れの筋に毛鉤が入った。
ゆっくりと、スローモーションで見ている様に岩魚が毛鉤を咥え…あまりの嬉しさに『大アワセ』!!! 『パチン』という音が、渓にこだました…ラインブレイク! 隣で一部始終を見ていたボスに、笑われてしまいました。
満足満足…
山菜を採りながらテン場に戻ると、スージーが先に戻って昼寝中。 晴天の陽射しを浴び、春ゼミの鳴き声の響きわたる渓でお疲れの一本を開ける。 午前中の釣果はボスと私で岩魚十数匹。スージーは1匹(・3・) やはり下の方は魚影が薄かったらしい…
2本目のビールを開けた頃、K氏が帰還。 釣果は? 『小さいのがこれだけ』 と、コンビニ袋に詰まった沢山の岩魚… やはり奥の方が魚影があったようです。
さて、K氏も戻ってきたし、昼飯にしようかと話してたら、テントからハエ男登場! 『なんじゃ?その被り物は?』 釣りをしてる時に、今年は眼まといが多く飛んでおりうっとおしかったのだが、対『眼まとい』対策にスージーが新調した防虫ネットを被って、テントから登場! アブ対策には必要だろうが…果たして今日必要だった???
天気と景観の良さで、ビールが進み… 昼食にラーメンを食べたらに睡魔に襲われてしまった。 父さんは、午前中の釣果で満足。そのまま昼寝タイム… 予定では午後は別の沢に入る予定だったのだが… スージーは午前中K氏の入った所に午後行ってみるらしい。
1時間程昼寝をするつもりで、留守番すると言ってたK氏にも『1時間位で起こしてくれ』と言っておいたのに、メンバーの話し声でふと目が覚めるともう辺りは薄暗くなっていた。
上流に入ってきたスージー、釣果7匹との事。だいぶ良い思いをして楽しめたようだ… ボスも下流に入ってきたようで、25cmオーバーを1匹追加していた。
みんなで手分けをして、薪集め・晩飯の下ごしらえをして今夜の宴の準備。 今晩のメニューは、エラとお豆腐のお汁&エラとモツの味噌炒め&焼き根曲り竹&焼きおにぎり。 もう少し早い時間に起きてれば、山菜の天ぷらもやってたのだが… 起こしてくれなかったK氏、あなたが悪いんだよっ!
何が起きたんだ?
あっという間に、帰りの朝となってしまいました… 朝6時、目が醒めるとテントの中には誰もいなかった! テントから顔を出すと、珍しく(というか初めて)スージーが先に起きて、焚き火にあたっていた! 『何が起きたの?』と聞いてみると…トイレに起きたので、そのまま起きてしまったとの事。
ボスのおかげで、起きるといつも焚き火が焚いてある。 今日はお湯も湧いてたので、早速コーヒーを淹れて一息つく。 朝飯のスープを作りながら、残り僅かな南会津の渓の空気を味わう。 7時を過ぎても昨晩大トラと化したK氏はまだ出てこない…、ので写真をパチリ。
野菜は何も持って来なかったので、今朝のスープには、またまたエラを投入! 面倒なので、ウィンナーは丸ごと投入し、バターロールを温め、今朝はパンとスープのみのシンプルメニュー エラとコンソメスープは何気にマッチング! 来年はパスタでも作ってみますか…
朝食を食べ終えたら、とうとう撤収の時間。 野営したら、跡形を残さずに撤収するのが掟。 テン場を綺麗に戻し、ふと脇の茂みを見ると綺麗な花が沢山咲いておりました。 K氏、明日は昼から仕事という事で『寄り道をして帰ります』と言って、そそくさとブラックフィット号に乗り込み、消えて行った。 ちょい待ち!会費の精算が終わってないぞ~コラッ!
帰りの温泉は、白樺の湯へ… 川岸にこんこんと湧く木賊温泉に寄りたかったが、 石鹸・シャンプー類を用意して来なかったのでこちらでガマン。 風呂上りに、高杖原を吹き抜ける風が心地よかった。
南会津に来た帰りに必ず寄るのが、県境の山王トンネルを越えた少し先にある『横川のさと』。 そこでいつもの大根蕎麦の大盛りを食べていると、店の人がクマがいると騒いでいる。 蕎麦を食べかけのまま、店の外に出て見ると国道を挟んだ向かいの畑に小熊が! 『先日は裏庭に熊がいたよ』と店のご主人の話… 今年も熊に気をつけなければ… 心も体もリフレッシュして、自宅への帰路へと就いた。