テンカラ釣行レポート
– 2012/9/29 – 檜枝岐釣行
今シーズン最終釣行
あっという間に9月も、もう終わりに近づいています。 今年の檜枝岐釣行も今回で最終となり、あっと言う間の2012シーズンでした。
今回の釣行も、毎度おなじみの福島県檜枝岐村の七入オートキャンプ場にお邪魔しました!
早く来ぉ~い!
今回はスージーが野暮用で欠席となり、私とボス、K氏の3人での釣行となりました! 「息子のコースケは行かないの?」と言われそうですが、今回は父さんは一人でじっくり釣りをしたいので、コースケを説得し再来週の鹿留行きを約束し今回はお留守番となりました。 コースケには、もう少し修行の場が必要です。
今回は遅刻常習者のスージーが欠席なので、K氏が集合可能な時間をあらかじめ聞き、いつもより30分繰り上げての出発する事にした。 父さんもトラブルもなく無事仕事を終了し、19:30には帰宅。準備はあらまし済んでいたので食材を保冷箱に詰めて車に積み込み、あとはK氏の到着を待つばかり・・・
ボスも時間前に到着するが、出発時間になってもK氏からの連絡も無い!連絡を入れると「今、千葉市を走行中!」との事・・・・あと30分は掛かるな・・・K氏が到着したのは、9時少し前。ダッシュで荷物を移し、9時過ぎに自宅を出発した。
東北道から塩原温泉を経て、いつものヤマザキショップに着いたのは、日も変わる午前0時。ここで葉巻を買い、七入に向かう。
ここからは、野生動物に気を付けて運転する。 何年か前には高杖スキー場の先のコーナーで、ボスが猫を避けてスピンした事もあるし、前回の7月末にはウサギが飛び出してきたりと、夜間の運転には注意が必要です。 途中何事もなく、檜枝岐村に入りスノーシェッドの中を走行。「次のシェッドを出ればスキー場だ」という所で、前方のシェッドの入口の対向車線上に、黒い物体が・・・
「何だろう?」と、どんどん近づいていくと・・・ 子熊が2頭、道端でジャレていたぁ~! 人生初の野生クマを目の当たりにし興奮気味のまま、午前1時無事七入オートキャンプ場に到着。
いざっ!
朝7:30起床、気温は11℃。 ボスはもうすでに起きて、護岸の上で川の流れを見つめていた。
9月も終わりになると、さすがに朝晩は冷える。 キャンプ場の前を流れる実川の水量も、前回同様少ない。 3連休に訪れていた辰巳ファミリーによると、連休中は釣り人が多くてキャンプ場近辺の沢は人だらけで、全く釣れなかったそうだ。 コーヒーを入れ飲んでいると、K氏が起きて来て、クーラーボックスから発泡酒を取り出し、目覚めの一本を開ける。
今回の釣行は、気合が久々に入っている。 久々に巻いた、オリジナル伝承系毛鉤パターンの釣果を確かめようと、釣る気満々! ボスとK氏と各々場割りを決め、朝食を済ませそそくさと釣り支度をして、我一番に入渓。
午前8:30分、目的の沢に到着。 先行者は入っているか? 足跡らしき形跡は見当たらない。 前回の教訓で、ありとあらゆる場所に毛バリを打ち込んで釣り上がっていくが、反応は無い。
少し遡った所で、父さんの気配に気づいた岩魚が走った! よしっ、先行者はいない!じっくりと釣り上がって行く。
行程の半分まで来たが、岩魚の姿を確認出来たのは2匹のみ。 お盆明けに来た時は、結構岩魚の姿は見られたのだが・・・ やはり、釣りきられてしまったのか?
ふと足元の流れを見ると、溜りに岩魚が定位している。 まだ、私には気づいていないようだ。岩魚のいる上手に毛バリをポトリと落してみるが、無視!5~6回程流した所で、やっと「パクリ」と岩魚が毛バリを咥えた。
Photo 1/2
待望の1匹目
Photo 2/2
この流れに、岩魚が定位していた…
やっとこさ1匹目を釣り上げる事が出来た! 20cm程の大きさだが、綺麗な岩魚だ。 産卵が近いのか、あまり食い気は無いようで、毛鉤をうっとうしく思い咥えたように見えた。 ボスとK氏に写真を撮ってメールで送ろうとしたら、「圏外」。 まぁ、当たり前だよな・・・1匹目をビクに納め、渓を遡る。 沢に入って2時間、やっと魚影が見え出した。
やっと流れの流心でエサの流れてくるのを待っている魚影を確認した。 毛鉤を流心に流すと、岩魚が追いかけてくる。1匹、いや2匹だ! 流速が早すぎるのか、追いかけて来るがアタックしない。3投目で、岩魚が反転! 竿をあおると、「グググッ」と魚の手応えが返ってきた。
2匹目は、まずまずの型。25cm。 鉤から外しビクに放り込んで、残りの1匹を狙う。 1匹釣って勘付かれてしまったのか、毛鉤を何度流しても反応なし・・・ 諦めて、遡る。
Photo 1/2
2匹目!
Photo 2/2
毛鉤を流心に流すと、岩魚が追いかけて来た。
かなり食い気が立ってきているようなので、毛鉤を「見えるヘアカディス」にチェンジ!水面を流れる毛鉤にピョコンと岩魚が出た。 リリースサイズの岩魚だったので、リリースする。
穏やかな流れだった渓相が、落差が付き始め、表情が変わってきた。 毛鉤を伝承毛鉤に戻し、釣り遡る。
そこかしこの好ポイントから岩魚が毛鉤を追って姿を見せるようになる。 先行者がいないと、やはり違う。 先週の3連休は釣り人だらけで釣りにならなかったのが嘘のようだ。 一人一渓、のんびりと竿を振る。
Photo 1/3
沈み石に潜んでいた岩魚が出た。
Photo 2/3
伝承系毛鉤パターンを
ガッチリと咥えた岩魚。
Photo 3/3
今回の釣行の為に巻いた
伝承系毛鉤パターン
岩魚が釣れるとなると、緊張の糸も緩む。 釣れた岩魚の取り込みも、いい加減になりリリース多数・・・ 全部釣りきってしまったら、岩魚が居なくなってしまいます。 (負け惜しみ)
午前12時、一人ではこれ以上遡行するのは危険と判断し、遡った沢を引き返す。 キープが5匹。バラした岩魚、多数・・・
ある沢だけ・・・
キャンプ場に戻ると、ボスが川面を見つめたそがれている。 硫黄沢に入ったボス、先行者に阻まれノーフィッシュ! 硫黄沢には、下流だけで6組も!釣り人が入っていたそうだ。 オークションで入手したバンブーロッドも悲しげ・・・
ここまで読んで頂いている方にはもうお解りでしょうが、今回入った沢の名前は全て伏せさせて頂きました。 前回の釣行レポートにも書きましたが、この一帯何処の沢にも岩魚は生息しています。
渓魚を釣りたければ、放流の盛んなしっかりと管理された渓に行くか、あまり話題になっていない渓をオススメします。 特に小規模な沢は、一人の釣り人が入ったら、その日はもう魚が察知して出ませんので、先行者がいたら諦めるべきです。
お腹の虫が鳴き出したので、昼飯の支度を開始。 やはりというか、いつもの如く出来上がる頃を見計らったようにK氏が帰ってきた。
釣果を聞くと・・・ K氏:山本さんは? 私:K氏は? K氏:山本さんは? 私:K氏はどうだったの? ・・・
昼食後ボス、リベンジ!
「さて、午後はどうしようか?」とビールを飲み飲み思案しているうちに酔いも回り・・・ 結局私もウェーディングシューズを脱ぎ捨て、くつろぎモード突入! ボスもどうするか本気で悩む。 D沢も候補に上がったがちょっと遠い。 父さんが入ったB沢も魚影が濃かったので、時間を空ければ何とかなるんじゃない? で、結局悩んだ挙句にボス、硫黄沢に行く事に・・・
ボスを見送り、残った二人で今晩の薪を拾い それから沼田街道へ散策に・・・ 今年はブナの実が不作らしい。 今の時期は、冬ごもりの準備の真っ最中だろうから、山に食べる物が無いせいで、山を降りて来てしまっているのか? 来る時に、国道で熊を目撃したのもその影響なのか? K氏が、プーさんのマークの入った可愛らしい熊鈴を持っていたので、熊に注意をしつつ散歩に出かける。 アケビの実を探したが、今年はほどんどなっておりませんでした・・・
散策帰りに、ボスの様子を見に硫黄沢を覗いて見る。 堰堤上のプールにボス発見。 K氏が「堰堤の向こう側が見たい」と、杣径を辿って堰堤上に行く。 堰堤の上から、K氏が「魚がいっぱい泳いでいます!」との報告を受け、ボスを呼ぶ。中段のプールから上がってきたボス、先行者のテンカラ師に「竿の届かない所に居るから狙ってみたら?」と言われ、中段のプールを攻めていたそうだ。
堰堤脇の杣径を登り、堰堤上に・・・ 堰堤の上から、止水のプールを覗いて見ると、底に張り付くように魚が5~6匹泳いでいた。 フライを沈む物に変えて、ボスがキャスト。 フライはゆ~っくりと沈んで着底、魚がフライを咥えた!
日暮れ
キャンプ場に戻り、さっそく焚き火を起こす。 9月の末にもなると、あっという間に辺りは暗くなる。 6時を過ぎるともう真っ暗になってしまいました。
火も安定したので、水場に行って岩魚をさばく。 もう産卵時期なので、包丁を入れるとメスのお腹の中は卵がいっぱい。 串に差して焚き火の傍に刺す。
今までは、仕事柄ドライアイスを大量に用意出来るという特権もあり、内蔵も出さずに急速冷凍して持ち帰っていた。前回の夏休みの時に、長期滞在だったのでその手が使えず、焼き枯らして持ち帰って甘露煮にしたところ美味だったので、今回も焼き枯らして持ち帰る事にした。
今晩のメニューは、K氏のリクエスト「コリアン風激辛ドエム鍋」って何のこっちゃ? 父さんの解釈で、キムチ鍋とした。激辛好きが約1名いたので、コチュジャン&豆板醤を大量投入した一品! 朝、キャンプ場の隅っこで収穫したオシロイシメジと、多分ブナシメジであろうキノコも具材として投入。 なむあみだぶつ・・・
帰りの朝
朝6時、焚き火のパチパチはぜる音で目を覚ます。 テントを出ると、やはりボスが焚き火を起こしていた。 今朝の気温は13℃。この時期としては暖かな朝となりました。
目覚めのコーヒーを沸かし、昨日のキムチ鍋の残りに水を足し、焚き火に掛ける。 今日が2012年の渓流シーズン最終日だが、竿は出さずに帰路に就くつもりだ。 川面を眺めていると、フライマンが一人キャンプ場脇を上がって来る。キャンプ場前はひっきりなしに釣り人が入ってくるが、今シーズンは釣れているのを見かけない。
昨日のキムチ鍋の残りに、トンコツラーメンを入れて簡単に朝食を済ませ、撤収にはいる。 テントのフライシートを護岸の上に広げ、テントはひっくり返して日なたに放置し乾燥させる。天気が良いと、現地でテントが乾かせて帰ってからの片付けが楽で良い。
キャンプサイトの撤収を完了し、今シーズン最後の七入を後にする・・・