テンカラ釣行レポート
– 2012/6/2 – 南会津釣行
舘岩川水系は禁漁???
雪代が治まる頃を見計らって毎年行っている南会津の渓。 去年の集中豪雨の影響も気になっているが、放射能の影響での渓魚の出荷制限の話も耳にする。インターネットで福島県の農林水産物についての情報収集をしてみると福島県のホームページに原子力発電所事故による農産物被害等関連情報が載っていた。
これによると、舘岩川で採捕された岩魚の出荷制限が出ているが、山女魚は対象になっていない。同じ渓に棲む魚なのに、なぜ?とも思うが、ページの主旨が『福島県の農林水産物は安全が確認されている物しか出荷してません』という物なので、あまり気にしない事にした。
いざ、南会津の渓へ
本来であれば、先週末に行くはずの今釣行であったが、運動会とぶつかり一週ずれての釣行となってしまい、休みを変更できないボスは欠席。スージー&K氏の3人での釣行となった。
金曜日夜9時に出発。 首都高をスムーズに通過していると、左側にライトアップされたスカイツリーが見えた。東北道も順調で、午前1時に目的地に到着。 いつもなら朝方まで飲んだくれているのだが、1ヶ月程前に痛風を患ったのでお酒は程々に早目に就寝。
朝8時いつもの事ながら、のんびり起床。 コーヒーを沸かし、おにぎりを食べ腹ごしらえ。 約1名は朝からビールをあおっている。 小一時間程、くだらない事をしながら釣り支度をしていざ、出陣。
午前中は、テン場の脇の支流を二手に分かれて入渓。 私とスージーは、林道をしばらく歩いてから入る事にした。 今年は例年に比べ、雪解けが遅いという話を聞いていたが、道端に残っている残雪は例年より少ない。 去年の集中豪雨の爪痕も、ほとんど見受けられない。
入渓して30分程は、全く反応無し。 しかし、スージーはついてくるのが遅い、くだらないポイントを執拗に攻めている。 仕方がないのでスージーが追いつくのを煙草をふかしながら待つ。 やっと追い付いてくれたので、スージーに一言『魚のいない所でいくら粘っても釣れないぞ!とっとと行くぞ!』とせかす。 このペースでやってたら、本命ポイントまで辿りつかない!
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すぐ上のポイントで2匹目!
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一匹目よりは大きかった
しばらくすると、今シーズン初の岩魚がヒット。 毛鉤はこの時期の定番の見えるヘアカディスの15番。 サイズは20cm程の岩魚だが、綺麗な魚体だった。 ちょっと小さいのでリリース。先へ進む
上がった先の落ち込みの吐き出しでも流れる毛鉤に岩魚が浮いてきてヒット。 今度のは20cmオーバー。段々岩魚の姿が見えてきた。 次は、同じ落ち込みの巻き込みに毛鉤を落とすと白泡の下から岩魚が毛鉤を追って出てきたが、追い切れなかったのか巻き込みの吐き出しに定位。
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渓の流れ。気持ちいい~
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合わせ遅れでしっかり飲み込まれてしまった
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この白泡の下に潜んでいた
スージーにも釣らせたいので、そのポイントを狙わせるが反応なし。 毛鉤を変え、私が再度トライ。2~3投して、沈んで見失った毛鉤をカラ合わせした所、魚の手応え。 見事に毛鉤を呑み込まれてしまった。 ヒットした毛バリは、もうかれこれ10年程前に巻いたであろうビートルのパラシュートの13番・・・ 呑み込まれた毛鉤を外していたら、当たり鉤が解けてしまった!
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沢沿いを走る林道を歩いて降りる
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水たまりに大量のオタマジャクシ、何のだろう?
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雪の消えた斜面で柔らかそうな山ウドを探す
それからは、ポイントごとに岩魚が顔を出す。 まだスージーはノーフィッシュ! そりゃ、人が釣った後をついてきたのでは・・・当たり前だ。 スージーの後を付いていくのもイライラするし時間もお昼に近づいてきたので、ここから先の核心部はスージーに任せ、昼飯の食材を採りに沢から上がる。 いつもの場所で、山菜を採っていると、スージーも沢から上がって降りてきた。
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んまいっ!!
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やはり、この一杯はやめられません~っ!
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このポイントで出たらしい・・・
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スージーの釣ったイワナ
テン場に戻り、我慢しきれずに『本生』をプシュッと開けてしまう・・・ 昼間は酒は自粛しようと思っていたのだが、誘惑に負けてしまう。 スージーに、釣果を聞くと、良型の泥まみれの岩魚を差し出した。 『おっ、良い型が釣れたね~スージー』と言うと、自慢げに、泥まみれになった無惨な岩魚を自分のイスの上に置いた。
しばらくして、濡れネズミと化したK氏が帰還。 テン場の脇から入渓したが、すぐ上にフライマンが入ってしまったらしく、仕方なく下流に移動したところ、滝壺で足を滑らせドボンして、滝壺で溺れかけていたようだ。 ウエーダ―は怖いんだよ!K氏。
昼食は、先ほど採って来た山菜をラーメンに入れた山菜ラーメン。 ウドのキンピラのトッピングはNGでした。 本生1本で我慢しようと思っていたのに、ついつい焼酎にも手を出して・・・
午後は、K氏と私で本沢に入渓する事に。 午前中はフライロッドを持っていたK氏、午後はテンカラ師になるという。 買ったテンカララインは高いので、私にレベルラインをおねだりしてくる。
支度も整い、午後はK氏と二人本沢へ。 スージーは、テン場まわりでフライの練習。 林道を歩き、藪こぎをして本沢へ入渓。 去年は、砂が流れ出して釣りにならなかったが、今年はどうか? 無事に本沢に辿り着き、竿を出す。 入渓者が多いのか、しばらくは岩魚の姿は見当たらず・・・魚影が見られるまではハイピッチで叩き上がって行く。
しばらく遡って行くと、淵の下手で岩魚がヒット。 K氏、すかさず私の釣った岩魚をおねだりしてくる。 午前中散々な目に遭い、現在ノーフィッシュのK氏。 どうやら、職場の仲間のお土産にするらしい・・・ 出荷制限が掛かっているけど・・・、何も言わずにあげるのでしょうね・・・ この事は内緒にしておいてあげるね、職場では。
絶好のポイントが目の前に現れた。 このポイントは今日ノーフィッシュのK氏に譲る事に。 ぎこちないキャスティングのK氏の毛鉤に岩魚がやっと出た! このポイントで3匹掛けたが、1匹バラし、2匹のお土産をゲット。 さらに遡るが、アタリは遠のき通らずにぶつかり、時間も時間なのでここで納竿。 岩壁に生えているミズナを収獲して、渓を出る。
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ネマガリタケを七輪でそのまま丸焼き
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スージーも戻ってきた
テン場に戻り、道具を片付け夕宴の支度にとりかかる。 今晩のメニューは、家の冷蔵庫で半年間やっかいもの扱いされていたイノシシのスペアリブの蒸し焼きと、採れた物を頂く自給自足メニュー。 と、思っていたら、K氏のドラえもんのポケットから缶詰類がでてくる出て来る・・・ イノシシ肉が焼けるまで、ほていの焼き鳥缶をつまみつつ、先ほど道端で採ったネマガリタケを七輪で焼いて一杯・・・
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今晩の晩飯
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早く焼けないかな?
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イノシシ肉を貪り食う
イノシシ肉も焼き上がり、焼きおにぎり&ミヤマイラクサ汁で腹一杯になったら、昼寝ぐせの付いている体は限界に・・・ 眠いのでお先に失礼!
翌朝6時、9時間の睡眠から目覚める。 あんなにあったイノシシ肉は空っぽ、他にも缶詰が食い散らかしてある。 K氏、そんなに食うから太るんだよ! ふと、置いてあるダンボールにセミがとまっているのを発見。 春ゼミだ。
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藤の紫色の花はそこかしこに咲いている
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最後に「横川のさと」で大根そばを堪能
朝飯を食べ、テン場の撤収。 帰り道、渓流沿いの木々には藤の花が咲き乱れている。 やはり、毛鉤釣りのシーズンは藤の花が咲く頃なんですね。