キャンプの技

キャンプ道具の選び方/バーナー

キャンプで使うバーナー(ストーブ)選びについて、どれにしようか悩んでしまう方も多いと思います。アウトドア用品売り場に行くと様々なタイプのバーナー(コンロ・ストーブ)が並べられています。 タイプも登山用、キャンプツーリング用、ファミリーキャンプ用と様々な用途別に開発された商品がたくさんありますので、どれにしようか選ぶのに悩むこと必至。そこで私がこれまでに使ってきたバーナーの紹介と長所・短所をお教えしたいと思います。 これからバーナーを購入しようと思う方の参考になればと思います。

バーナーに使う燃料の違いと長所・短所

ガスカートリッジ(OD缶)

EPI-GASのパワープラス

一つは昔からあるガスカートリッジタイプです。EPIを代表にプリムス・キャプテンスタッグ・コールマン・スノーピークetc各メーカーでバーナー&カートリッジが揃っています。このタイプのガスカートリッジは通称”OD缶”と呼ばれているようです。寒冷地でも気化しやすいガスを使っているので缶の作りが非常に頑丈です。

元々は登山用に開発されたストーブなので、メーカーによっては寒冷地仕様のカートリッジもあります。EPIgasのカートリッジは”レギュラー”、”パワープラス”、”エクスペディション”の3種類がラインナップされていて、エクスペディションカートリッジは極寒の雪中キャンプなどで使っても火力は抜群です。

私はOD缶のガスバーナーは、EPIを2つとプリムスのバーナーを持っています。各メーカーで販売されているガスカートリッジ缶はメーカーによっては使える物もあるようです。私はEPIのカートリッジをプリムスで使用しています。カートリッジを外す時にガスが若干漏れる位で、使用には問題がありません。

詳しくはけろけろさんのブログでガスカートリッジのネジの違いが紹介されていました。参考にしてみて下さい。キャンプときどき模型-ガス缶について-

※”けろけろさんのブログはジオシティーズのサービス終了に伴い、閉鎖されたようです。

じょあさんがOD缶のネジの規格についての記述をブログで書かれています。ご参考までに。各社登山用ガス缶(OD缶)の互換性を暴く!|絶対にマネをしてはいけない山歩き。

ガスカートリッジ(OD缶タイプ)の長所は、ガスカートリッジが非常に頑丈な事です。昔仲間と花火をする際に、EPIのバーナーをつけっぱなしにしてローソク替わりに使用したことがありました。(今考えると非常に危険なことですが) また、寒冷地用のカートリッジを使えば、極寒の環境でも火力は抜群です。

ガスカートリッジ(OD缶タイプ)の短所は、今ではキャプテンスタッグなどのガスカートリッジはホームセンターでも売られていますが、(EPIガスなどは)カートリッジのメーカーによっては売っている場所がなかなかありません。そして値段も高価です。

ガスボンベ(CB缶)

カセットコンロ用のガスボンべ

ここ10年位でカセットボンベタイプのガスボンベを使うガスバーナー&ランタンが多くなりました。私は持っていないのですが、仲間が使っておりました。このタイプはどこにでも売っているカセットコンロ用のボンベも使えますし、アウトドア用の寒冷地用のガスボンベもラインアップされているので、あなどれない存在です。

CB缶のバーナーは高所・低温には弱いと思っていました。しかしながら、先日正月とは思えないポカポカ陽気の日でしたが、、野辺山の飯盛山に登った際、イワタニのCB缶のガスバーナーでお湯を沸かしてみました。標高は1,600m、気温は計っていませんでしたが、プラス1ケタ台だと思います。「冬の気温でこの標高じゃ火力も落ちるのでは」と思っていましたが、イワタニのガスバーナーは元気良くお湯を沸かしてくれました。侮る事なかれCB缶のガスバーナーです。 腹ごなしにちょっと山登り

中々のポテンシャルです

ガスボンベ(CB缶)の長所は、普通のカセットコンロ用のガスボンベが使える事。夏場の使用なら普通のカセットボンベで大丈夫なようです。普通のカセットボンベはどこでも入手可能でしかも安価なのが一番の魅力です。

ガスボンベ(CB缶)の短所は常のカセットボンベの場合、最後まで使いきれないので、ボンベ残量によって用途を変えて使い切る必要があります。 また、カセットボンベの缶は強度がありません。普通のカセットコンロと一緒で、異常加熱されると爆発する危険性もありますので、使い方と車内での保管には注意が必要です。

液体燃料(ホワイトガソリン・ケロシン)

ホワイトガソリンと言えば、この缶

ホワイトガソリンはホームセンターにだいたい置いてあるので入手しやすい燃料です。液体燃料はバーナーの熱を使って燃料を気化させていますので、寒冷地での使用でも火力は弱くなりません。昔は安価な燃料でしたが、最近は石油価格の高騰で、ホワイトガソリンの値段が上がってしまったのがたまにきずです。灯油なども使えるマルチフェールバーナーも多くあります。

液体燃料の長所は、燃料の入手が容易で、ホワイトガソリンなら火力も抜群で、寒さにも強い事。液体燃料の短所は、点火直後は炎が安定しない。ガスストーブならテント内での使用も可能なのですが、液体燃料タイプの使用はやめておきましょう。

そしてコールマンのストーブ・ランタンは燃料を注入するときに必ず漏れてしまう事と、燃料がケロシンの場合は、点火時もそうですが燃焼時にも若干のススが出るのが欠点です。

バーナーのタイプによる違いと長所・短所

シングルバーナー

ガスカートリッジ一体式のシングルバーナー

これはプリムスのランタン一体型のバーナー。今は廃盤になってしまっていますが、復活を望みます。

登山やトレッキング用に使われてきたので、携帯性に優れています。一体式の物はコンパクトさが売りですが、大きな鍋などをバーナーに乗せた場合は安定感に欠けるのが難点

ガスボンベ(CB缶)一体式のシングルバーナーはOD缶の一体式に比べると重心が低いので安定性はありますが、大きな鍋を乗せるにはボンベの位置が気になります。

ガスバーナーの一番のメリットは火力調節が自由にきくことです。

ガスカートリッジ別体式のシングルバーナー

EPIのAPSI型ストーブ

ホースでバーナーとカートリッジを連結するため、ホースと、バーナーの台座部分があるため、収納サイズが若干大きくなってしまいますが、大きな鍋などを乗せた時の安定感は抜群です。

ガスボンベ(CB缶)別体式のシングルバーナーも低重心なので安定性がありますし、ボンベが熱源から離せるので安心して使えます。

液体燃料一体式のシングルバーナー

これはバイクツーリング用に購入したアンレーデットストーブ。レギュラーガソリンが使用可能なタイプ

液体燃料一体式のシングルバーナーと言えば、コールマンのシングルバーナーと言って良いかと思います。(他にもマニアックなメーカーもありますが)コールマンのシングルバーナーは、重量があるので背は高いですが安定感はまずまずです。ガソリンストーブは火力が強いのが持ち味です。私の持っている440ストーブは火力調節が2段階しかきかず、微妙な火加減が苦手です。現行のスポーツスターもフェザーストーブも火力の調節があまり得意ではないようです。

液体燃料別体式のシングルバーナー

OPTIMUSのNOVA++

私が愛用しているのはOPTIMUSのNOVA++です。このストーブはマルチフェールタイプで、灯油を燃料に使用しています。燃料の灯油は冬場ファンヒーター用に購入して残った灯油を使用できるので、燃料代が気になりません。但し、灯油を使っているせいなのか、火力が若干弱めな事と、プレヒート時のススが気になりますが、メンテナンスはあまり必要ありません。

これを購入してからは、このバーナーをメインに使っています

ツーバーナー

ガソリンツーバーナー

ファミリーキャンプ用に購入しましたが、ファミリーキャンプ以外では出番がありません。

ツーバーナーもキャンプ用品メーカーからOD缶、CB缶、ホワイトガソリンが燃料の物が発売されています。ファミリーキャンプに行く際には、ツーバーナーを揃えたくなってしまいます。

ツーバーナーと言えばコールマンのガソリンのツーバーナーですが、シングルバーナーではあまり問題にならないポンピング作業、キャンプ慣れしていない奥さんには使い勝手が悪いようです。キッチンテーブルに乗せたままポンピングすると、テーブルの上の物が落ちたりしてしまいます。

また、たまにしか使わないでいると、ポンプカップの油が切れてポンピング不能になったりしますので、使用する前にしっかりとチェックする必要があります。

ガスのツーバーナー

ユニフレーム ツインバーナーUS-1900 610305

手軽に使えるツーバーナーはガスボンベ(CB缶)の物がおすすめです。やはり燃料のガスボンベの値段が安い事が一番なのと、収納サイズも比較的コンパクトなのがその理由です。

初めてのキャンプに揃えたいおすすめのバーナー

キャンプツーリング向けのおすすめバーナー

ソト(SOTO) G’Z シングルバーナー ST-301

バイクや自転車などでのキャンプツーリングは、いかに荷物をコンパクトにするかが重要になります。初めてのバーナーを選ぶならば、燃料の調達のし易さではコンビニでも入手可能なガスボンベ(CB缶)タイプのバーナーがおすすめ。一体型は熱問題の心配があるので、ボンベをホースで繋ぐ別体式の物が良いと思います。

ファミリーキャンプ向けのおすすめバーナー

ソト(SOTO) ハイパワー2バーナー ST-525

どうしてもツーバーナーが欲しいという方は、やはり燃料の調達のし易さと経済性を考えるとガスボンベ(CB缶)を使うツーバーナーをおすすめします。

イワタニ カセットフー アウトドアこんろ タフまる CB-ODX-1

ツーバーナーにこだわらなければ、カセットコンロを使うのも良いと思います。最近はこんなカセットコンロも売っています。イワタニの カセットフー アウトドアコンロ タフまる、屋内外兼用のカセットコンロです。 2重風防になっていて、アウトドアで使用するための対策も万全です。耐荷重も20kgと、ダッチオーブン料理もできちゃいます。これならキャンプ以外にも自宅での冬の鍋料理での活躍が期待できます。 コンパクトなタフまるJr(ジュニア)も発売されていますが、ジュニアは鍋の大きさが20cm(耐荷重10kg)までしか使えません。ソロならジュニアでも良いとは思います。

他のキャンプ用品も使う燃料のタイプは揃えましょう

バーナーの他にもランタンなども揃える場合は、同じ燃料が使えるように燃料のタイプは揃えるようにしましょう。

ガスボンベ(CB缶)を使うタイプであれば、規格は一緒なのでどこのメーカーの物でも構いませんが、ガスカートリッジ(OD缶)は、他メーカーのカートリッジ缶の使用は非推奨です。場合によっては事故がおきる事もあるようです。ですのでガスカートリッジ(OD缶)使用のキャンプ道具は、一つのメーカーの物で揃えるようにしましょう。

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